尻もちをついて転んでから背中や腰が激しく痛む:脊椎圧迫骨折

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脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)

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■どのような障害か

脊椎圧迫骨折とは、脊椎前方の椎体という部分が圧迫され、潰れてしまう骨折です。
骨粗鬆症のある高齢者によくみられ、多くの場合は胸椎から胸椎と腰椎の移行部(第11胸椎、第12胸椎、第1腰椎)にかけて起こります。
スポーツ外傷、転落により発生する若年者の圧迫骨折は、まれなケースです。
悪性腫瘍の椎骨転移により病的骨折を生じることがあります。
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■なぜ起こるのか

骨粗鬆症により脆弱(ぜいじゃく)になった高齢者の脊椎では、腰を落として尻もちをつくような転倒で圧迫骨折が生じます。骨粗鬆症が高度な場合は、物を持ち上げる動作のみでも生じることがあります。
症状としては、腰背部痛や複数箇所の骨折による円背変形、まれに下肢麻痺を認めることがあります。

■どうしたら治るのか

骨折部(椎体)の癒合には3~4ヶ月程かかります。その間、椎体の変形治癒を予防のするために急性期(受傷後1~2ヶ月間)の治療が非常に重要となります。

<急性期>
・骨粗鬆症による軽度の圧迫骨折の場合、体幹用コルセットをし、前屈を禁止し、比較的安静にします。通常1~2週間の安静で症状は軽減します。
・症状の強い急性期を過ぎれば、圧迫変形した椎体へのストレスを軽減するため脊椎を軽度伸展位におきます。症状の軽減にあわせ起居動作より日常生活動作の獲得を目指します。

<慢性期>
・腰背部痛の軽減と筋の緊張緩解を目的に温熱療法(ホットパック)を行います。患部(椎体)への圧迫を軽減するための体幹の伸展運動や背筋群の緊張の軽減・脊柱の動きの改善を目的に体幹筋力の強化を進めます。
・長時間の同一姿勢(特に座位は脊柱の屈曲を伴いやすいため30分~1時間に1回は起立し背筋を伸ばす)、重量のある物の持ち運びを避ける、などの生活指導を行います。
また、転倒予防、骨粗鬆症の予防、居住環境の改善も合わせて進めていきます。