肘の外側が痛むタイプの野球肘:上腕骨小頭離断性骨軟骨炎

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上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(じょうわんこつしょうとうりだんせいこつなんこつえん)

■どのような障害か

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 ボールを投げた時やその後に、肘の外側がズキズキと痛む障害です。また、肘の曲げ伸ばしもしにくくなります。
X線写真を見ると、上腕骨の外側の端(上腕骨小頭:じょうわんこつしょうとう)の一部が透明になっています。これは軟骨が傷付いていることを表しています。
症状が進むとこの部分の軟骨が剥がれてしまい、その剥がれた軟骨が丸みをおびて遊離体(関節鼠:かんせつねずみ)となり、骨の間に挟まって強い痛みと共に肘が完全に伸びなくなったり曲がらなくなるなどの後遺症を残すことがあります。(→関節可動域制限)
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎は小学生高学年から中学生の野球少年(特に投手)によく起こります。

■なぜ起こるのか

投球動作のワインドアップでは、肘は90°に曲げた状態で外側にそります。投球の瞬間にはそこから肘を急に強く伸ばしたり、腕全体を捻ったりするような体 勢になります。このような動作を繰り返すうちに上腕骨と橈骨(とうこつ)とが何度も衝突し、上腕骨小頭の軟骨に過度の負担がかかり傷ついてしまいます。

■どうしたら治るのか

離断性骨軟骨炎が発見されたら直ちに投球を休止し、肘周囲の筋肉を柔らかくするようなストレッチと腕の筋力トレーニングを積極的に行います。
定期的にX線写真を撮影し、肘関節の状態を把握しながら徐々に投球を再開していきます。
肘に負担がかかり易い投げ方(例:投球時に肘の位置が低い、体が早く開くなど)をしていないかフォームのチェックをします。
外側が痛むタイプの野球肘は内側が痛むタイプ(→別ページ参照)よりも症状が重くなるケースが多く、早期から治療することが非常に重要です。
リハビリテーションでよくなることがほとんどですが、発見が遅れ、すでに軟骨が剥がれてしまっていたり遊離体がある場合には、残念ながら手術が必要になることもあります。