すねの痛み:脛骨疲労骨折

よくある症状・疾患一覧へもどる >

脛骨疲労骨折(けいこつひろうこっせつ)

■疲労骨折とは?
hirou1
急激な一瞬の外力により発生する通常の骨折とは異なり、運動などによって骨の局所に繰り返し負荷が加わって発生する骨折です。例えば、金属に繰り返し力を加えると、ついには折れてしまう現象とよく似ています(図1)。

<発生する主な原因>
①骨に付着する筋肉の牽引力により発生する。
②骨の周囲の筋肉の疲労により、支柱としての脛骨にアンバランスな歪んだ力が加わり発生する。
③筋肉の疲労により足のクッション作用が低下することで、脛骨に繰り返し衝撃が加わり発生する。

■脛骨疲労骨折の発生部位による分類

疲労骨折が生じ、痛みが出る部位によって、3つのタイプに分けられます。
疾走型疲労骨折:脛骨の上1/3の部分に生じる。→陸上競技など、走ることが多いスポーツに生じやすい。比較的治りやすい。

跳躍型疲労骨折:脛骨の中央1/3の部分に生じる。→バレーボールなど、ジャンプ動作を伴うスポーツに生じやすい。 難治性とされる。

後内側型疲労骨折:脛骨の、主に下1/3の部分で、後内側に生じる。→様々なスポーツで生じ、発生頻度が最も高い。 比較的治りやすい。
hirou2

■疲労骨折の重症度分類

軽度:日常生活では痛みを感じないが、運動中あるいは運動後に痛みが発生する。
中等度:日常生活でも、運動でも痛みが発生し、局所の熱感、圧痛(押した時の痛み)が著明である。
重度:進行して骨折部に動きやずれが発生し、運動が困難になるもの。

以上のように、幅広い範囲に分類されます。したがって、進行して重症化させないことが大切です。
疲労骨折を重大な障害として過大に捉える必要はありませんが、重症化して完全骨折に至ったり、難治性の疲労骨折に発展した場合では手術を要する場合があります。
限られた期間内で成績を出さなければならない選手にとっては重大な障害なので、予防することが大切です。

■どうしたら治るのか

運動を中止して、安静にすれば必ず治る疾患です。一方、運動を継続しながらコンディショニングを行い治すことも可能です(両者で治癒期間に大きな差はありません)。

運動による筋肉の疲労を回復させること、下肢の血行を良くする工夫をすることが主なポイントです。

・練習前後の準備運動と整理運動を充分に行います。
・筋肉のストレッチを充分行い、筋肉に腫れやしこりを作らないことが大切です。
主に…大腿部前面(大腿四頭筋)、後面(ハムストリングス)
ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋、腓骨筋)
・運動直後は炎症部位(痛む部位)を20分程度アイシングし、帰宅後はゆったりと温浴(入浴)します。その後、ストレッチを行いましょう。症状が強いときはその後湿布薬を貼り、就寝しましょう。
※疲労骨折は2週間に1度程度はX線撮影を行い、悪化していないことを確認しながら治療することが大切です。