プロロセラピー

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◎プロロセラピーについて

プロロセラピー(Prolotherapy)は、組織に対して刺激となる高張ブドウ糖注射を注入する治療法です。

高張ブドウ糖液を注射することで意図的に炎症を引き起こし、その後に生じる組織修復や成長因子の活性化を促す効果があるといわれており、組織の再生を促す治療です。

tendinopathy (=腱の炎症・変性・損傷により生じる痛み)のような陳旧性の損傷に対しても有効と考えられています。1~2週に1回の頻度を3−5回注射することで、治療効果を高めて症状の改善と損傷組織の修復の促進を期待していきます。

主にアメリカなど海外で積極的に行われている治療法で、近年日本でも少しずつ広まってきています。高齢者、妊婦、授乳中、糖尿病・高血圧等の生活習慣病をお持ちの方でも安全に治療を受けていただくことができます。

 

◎適応となる疾患

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)、膝蓋腱炎、肩腱板炎、肩腱板損傷、アキレス腱炎、足底腱膜炎 など

 

◎プロロセラピーの実際の流れ

超音波で患部の観察を行い、腱の変性の領域や血管増生の位置をもとに、薬液の注入を行う部位を決定します。

皮下から腱周囲にかけて局所麻酔を行った後、腱内や腱周囲滑液包に10%ブドウ糖液を注入します。

1回の所要時間は5~10分程度です。週1~2回程度の頻度で、場合によりますが3~5回くり返して行います。

施術すぐに日常生活に復帰できますが、局所の安静を保つため、サポーターあるいはテーピング等を使用することがあります。

 

◎プロロセラピーの副作用

最も注意すべき副作用は、意図的に局所炎症を引き起こすために生じる注射部位の痛みです。

刺激物の注入により起こされた炎症に伴う痛みは注射後3~4日間ほど生じます。

注射後の痛みが生じる期間の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用や患部のアイシングは、注射により引き起こされた炎症を抑制してしまう可能性があるため、避けてください。
特に注射当日などに、痛みが強い場合はアセトアミノフェン(カロナール)の内服をお勧めしております。

注射後の痛みの改善に応じて、患部に負担のかかる動作やスポーツを徐々に再開していきます。

 

◎費用

トリガーポイント注射として保険請求しますので、健康保険の適応となります。
保険点数は80点(1点=10円)となります。3割負担の方では、自己負担額は240円です(その他、診察費、薬剤費がかかります)。

※プロロセラピーは大坪医師、塩泡医師、北村医師の担当となります。担当医師のスケジュールをご確認ください。

担当医師のスケジュールはこちらから

提携施設 自由診療クリニック ゴールデンゲートクリニック